60〜

60代の日記です。

還暦にして反省する事ばかり〈子育て編〉

友人との待ち合わせ場所に

少し早く着いたいつかの夕方。


近隣のカフェはどこも満員だったけど

レストランが入っている商業ビルには

気の利いた丸テーブルの休憩スペースがあり

そこでスマホを見ながら時間を待っていた。


そこへ2〜3歳の男の子と1歳に満たない

赤ちゃんを抱いたお母さんが来て

向かい側に座った。


赤ちゃんは喘息なのか苦しそうに咳き込み

喉から色んな音を出していた。


「つらいねー」

「かわいそうだねー」


赤ちゃんの背中をトントンするお母さん。

男の子も心配そうにしていた。


しばらくするとお母さんに促され

男の子がドリルを始めた。


スタートのお山で栗をひとつ持っている子が

お家に栗を5個持ち帰るためには

どの道を通ったら良いでしょうか

という問題です。


おそらく何本かの道の途中には

栗がいくつか転がっている絵が

描かれているのだろう。

最近はこんなに小さい頃から

算数のお勉強がスタートするんだと驚いた。


男の子は最初は正解を出していたが

その様子は不安げで思考するより

お母さんの様子を気にしているふうに見えた。

正解をお母さんが大仰に褒めて見せても

この子の喜びや自信に繋がっていない。

一瞬の安堵に過ぎないことを分かってる。

と思った。


道が枝分かれし始めたのか

問題が少し複雑になるとうつむいてしまい

お母さんが矢継ぎ早に質問の形を変える。

声を荒げるわけではないがボリュームが

大音量で周りの人が皆顔を上げた。


男の子の思考は完全に停止状態。

促されて答えを急ぐも

“3かな、、、1かな、、、。”

心細げに当て推量。

お母さんのリアクションだけを気にしている。

そしてお母さんの噛んで含めるような大声が

あたりに響き渡る。


「お母さん、もう少し

声のトーンを落とせますか?」と言うと

母親は私を見たが何の感情も持たない表情と

抑揚で“あ、すみません”と返した。


そのうち男の子から正解は全く出なくなり

お母さんの声だけが相変わらず響いた。

(ごめんね。よそのオバちゃんが

お母さんに注意したことも気にしてるよね)


突然でした。

お母さんがドリルをピシャリと閉じ

「はい、ここまで。もういい。」

と言いました。

「トイレに寄って帰るからリュック背負って」

と立ち上がり、男の子は背の高い椅子から

慌てて降りお母さんの後を追う。


3人の姿が見えなくなる頃に

「栗がさあー」

お母さんの大声が聞こえた。

お母さんは終わらせてなんかないのだ。


辛くなった。


お母さん、いっぱいいっぱいかも。

外が暗くなる時間に家に帰らず

あんなところでドリルをさせたのは

自分の感情が高ぶらないための

人目が欲しかったのかもしれない。


男の子はきっと優しくて賢い子。

もうすこし待ってあげれば。

もうすこし自信を持たせてあげれば。





言うのは簡単。


私もあのお母さんと同じでした。

だから泣きそうになった。


子供たちに申し訳なかったなと

最近は反省することが多い。



娘の彼氏さんは

お母さんに叱られたことがないそうです。


「お母さん、絶対あちらのお母さんと

仲良くなるわよ。

二人はとても気が合うと思う。」


なんて娘は言いますけど、、


子供を感情で怒ったことがない人は

崇め尊敬することはあっても

お近づきになって子育ての話なんかに及んだら

自分のダメさ加減が身につまされるな、、。

ま、それも自業自得ですけど凹